片頭痛持ちにとってマグネシウムは、カルシウムに負けず劣らず大切なミネラルなんです。
マグネシウムは抗ストレスミネラルとも言われ、ストレスが多いときにたくさん消費されます。ストレス社会に生きているわたしたちは、たえずマグネシウム不足に陥るリスクにさらされているんですね。
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マグネシウムとカルシウムは、オメガ3とオメガ6の関係に似ている
マグネシウムとカルシウムの間には、密接なバランス関係があります。
マグネシウムは筋肉を緩める作用を担い、カルシウムは筋肉を収縮する作用を担っているんです。互いに逆のはたらきをしているんですね。こういう関係はオメガ3とオメガ6の間にもありましたよね。オメガ3は血液をサラサラにし、オメガ6は血液を固めるはたらきがありました。
こんなふうにからだは相反するものどうしがちょうどいいバランスを保ちながら動いているんですね。
だから単純に足りないからといって、むやみに一方を大量にとればいいというわけではないんですよ。でも、健康にいいと聞くと、すぐそういうことをやってしまうんですね。
カルシウム不足は有名ですが、マグネシウム不足はまだまだ無名
骨粗しょう症や寝たきり予防にはカルシウムをとらないといけないことは、よく知られていますよね。とくに更年期以上の女性は、ことあるごとに言われます。でも、マグネシウムを指摘する専門家はいません。わたしも『片頭痛の治し方』ではじめて知りました。
巷では、バランスのいい食事を心がけるように言われてますが、すべての栄養はバランスが問題だったんですね。
足りないとうるさく注意されるカルシウムをとればとるほど、こんどはマグネシウム不足が深刻な事態になるなんて、誰も知りませんよね。カルシウムをとることは悪いことではないんですよ。でも、カルシウムをとるならマグネシウムもとらないとってことなんですね。
とくに乳製品が好きな人は要注意です。牛乳のカルシウムは、過剰になると腸から吸収されずに排出されます。そのとき、マグネシウムなどほかの必要なミネラルも一緒に出てしまうんですね。腸から吸収されるカルシウムが多過ぎても、血中のカルシウム濃度が高まるのを防ごうとするはたらきによって、結局尿として排出されます。このときもやっぱりマグネシウムや亜鉛などの大事な栄養素が同時に失われてしまうんです。
このように、乳製品のとり過ぎがマグネシウム不足を招いているケースが少なくないんですね。
マグネシウムをとるには
マグネシウム補給には塩化マグネシウムの水溶液をまめにとるのが効果的。
乳製品はカルシウムとマグネシウムのバランスを崩しやすい
乳製品が持つカルシウムとマグネシウムのバランスの悪さにも注意が必要です。
マグネシウムとカルシウムの理想の比率は1:2です。ところが、
- 牛乳は1:10
- ナチュラルチーズは1:20
- プロセスチーズは1:30
と極端にバランスが悪い。
乳製品は諸刃の剣なんですね。取り扱いには気をつけて、とくに片頭痛もちの人は、とり過ぎないようにしたい。