ダイエットに限らず、血糖値の急上昇でインスリンの過剰分泌を避けることは、あらゆる病気を予防することになることがわかってきました。
片頭痛やアレルギー体質にとっても血糖値の急上昇はリスクなんです。
それで糖質制限が巷で大流行してるんですね。
ところで、こうした食事療法や健康法には必ず反対意見があるものです。
何を信じるか? わたしなりの判断基準をまとめてみました。
目次
極端・単純・わかりやすい方法は商業目的っぽい。
「これだけ」といった明快なキャッチコピーがついたもので長続きしているものはないんですよね。
ただ、そのときのからだの状態とその方法がたまたま合うということはなきにしもあらずです。
わたしも2週間の糖質制限食で6キロ減量したことがありましたが、2週間という限定期間だったからよかったようなもので、今思うとかなりの偏食です。
こういうのは、すぐ飽きられること前提なので、下手に長期間ハマらないほうが安全です。
そんな簡単に健康になれるんだったら、みんなこんなに困ってませんよね。
長期間糖質を食べないと、糖質を代謝できないからだに変わる。
からだの機能は、使わなければ失われてしまうんです。
筋肉がいい例ですよね。代謝の機能もまた想像以上に早く変質してしまうそうです。
だから糖質をあんまり長期間食べずにいると、インスリン分泌機能が衰えていって、最後には糖質が代謝できなくなるんです。
そうでなくてもインスリン分泌機能が欧米人より弱いと言われている日本人は、欧米人と同じように糖質制限するのは危険なんですね。
炭水化物の少ない食事は腸内フローラを破壊する。
炭水化物をとらないと、確かに血糖値の急上昇は避けられるかもしれません。
でも、炭水化物が少ないと、腸内細菌のバランスが崩れてしまうんです。
炭水化物が減ってタンパク質が増えると、悪玉菌のエサばかりが増えます。その結果、腸内フローラが破壊し、悪玉菌優勢になってしまうんです。
炭水化物を減らして血糖値の上昇を抑えても、腸内環境を悪化させて健康被害を招いただけに終わったら悲し過ぎますよね。
負担のない程度に炭水化物はとらないといけない。
人間にとって炭水化物は必要な栄養なんです。
ただ、とり過ぎてもとらなさ過ぎても害があるんですね。
そして、その加減はひとりひとり違う。
だからむずかしいことがわからない素人は、バランスよくまんべんなく食べることにもっとも注力すべきだと思うんです。
ところが今の世の中、バランスよく食べることがことのほか難しい。
「いかにすればバランスよく食べられるか」というアイデアこそが万人共通の健康法の基本なのではないでしょうか。
バランスよく食べる方法か否か?
それがよい健康情報であるかどうかを見極めるポイントの一つだと考えます。
ところで、今現在わたしのように片頭痛持ちである方、その他高血圧や糖尿病、冷え性、更年期障害などなど、さまざまな症状で困っている場合は、ピンポイントの食事制限が有効な場合もありそうです。
ただ、からだが本来持っている複雑でスゴイはたらきは、すべて緻密な素晴らしいバランスのもとで動いていることを忘れないでいたい。
からだに敬意を表すなら、結局は毎日地味な取り組みをこつこつ積み重ねていくよりほかにないんですよね。