学生時代、マラソンが大の苦手で、いつもほぼビリでした。
しんどいと思う自分に根性がないのか、体力が劣っているのか、ずいぶん悩んだことがありました。
50歳を過ぎた最近は、怠けて動かないのか、病気で動けないのか、老化で動けないのか、自分でもよくわからないから困る。
人間は動かないと動けなくなる。加齢で動けなくなるわけではない。
人間のからだは、使わなければ衰えます。
年をとって動けなくなるのは、老化が直接の原因ではなく、日ごろから動かなくなっていくせいで、だんだんからだが動かなくなっていくからだと言われています。
生活の変化で動かなくなるきっかけがたくさんあるんですね。
- 退職。
- 家族の減少で家事が減少する。
- 病気療養や入院。
- 避難生活。
などなど。
以前なら適応できた変化にも年齢とともに対応が難しくなることが増えていくんです。
運動不足なんか意識しなくても、生活の中でそれなりに動けていた時期を過ぎるのがちょうどシニアの頃ではないでしょうか。
シニアになると、運動嫌いでも運動が苦手でも、動く努力をしなければ、からだがどんどん衰えていくようになるみたい。
運動しないから衰えているのに、ここで年のせいだと錯覚してはいけないんですね。
がんばって動かさないと動かなくなる、という危機感を持つぐらいのほうがいいかもしれません。とくに、わたしのように運動嫌いで動かないことに慣れきっているような人は要注意。
筋肉は年齢に関係なく増やせることもわかっています。努力すれば、死ぬまで元気で動くことは夢ではないんですね。
無理しない範囲で動く習慣をつけることから始めよう。
どんなインドア派も死ぬまでインドアを楽しむためには最小限の運動はしたほうがいいということがわかってきました。
何もイケイケのスポーツをしないといけないというわけではありません。
あまりにも動かなくならないように注意して、身の回りのことは、何でも自分でするようにするだけでもいいように思います。
わたしは筋肉維持のために、それこそ最小限の筋トレをするようにしています。うちでする筋トレは一番手軽で効率的な運動です。運動なんかに時間をとりたくないという人におすすめです。
どうしてそこまでして運動しないといけないかというと、動かないでじっとしていると、インドア派のわたしでも気分が落ち込んだり滅入ったりしやすくなったり、ほんとに体調を崩してそれこそ何もできなくなってしまう恐れがあるからです。
運動嫌いなわたしでも、掃除をしたり、庭仕事をしたり、軽い筋トレをすると、気持ちいいことは知っています。それをほんの少し意識して励むようにしていこうと思ってます。
高齢でもできることを取り上げてはいけない。
年とともに、何をするにも時間がかかり、危なっかしくなってきて、周囲の人は、見守るのが手間という事情もあったりして、すぐ手伝ってあげたくなるのだけれど、できることはほんとは自分でするようにしたほうがいいんですよね。
これからわたしも老化を受け入れつつ、なるだけ自分でできることは自分でするようにしたい。
それが運動機能の維持、健康維持につながっていき、やがては周囲の介護の軽減にもなっていくはずだから。
安心して長生きできる長寿社会になりますように。